2013-01-01から1年間の記事一覧

やりすぎ感 『あまちゃん』 吉田照幸の第三週

美人は人の注目をどうしてでも集めてしまうものであり、 美人を一人画面に配置してしまうと、見る人の視線はそこに集中してしまうもんです。そうなると、構図に気を配って観客の視線をどこに誘導しようとか努力しても、それでも美人の方を見てしまうのが観客…

オマージュって、だから何? 『ちりとてちん』と『あまちゃん』が似てるって?知らねえよ。

『あまちゃん』のメイン監督の井上剛とプロデューサーの菓子浩にとっては、『ちりとてちん』は他人の作品ではないので、 『あまちゃん』で都会に出ていく主人公を大漁旗で見送るシーンをパクりと言われることは心外なのではないでしょうか。もっとも、『ちり…

『潮騒』のメモリー

『あまちゃん』の元ネタの一つの『潮騒』ですが、 10年前に中国人と山口百恵の話で盛り上がったんですが、 30年前の中国において外国映画の部分解禁のときに山口百恵の作品がそのしょっぱなだったのですが、「あの当時、山口百恵を美人と認識した中国人は当…

朝の連ドラの法則

鳥の音がうるさい 喜びも悲しみも一週間

オマージュって、だから何? ( あまちゃんと衣装のカラーコーディネートが同じ?知らねえよ! 『ハードナッツ』 7話 ) 

映画におけるオマージュ、この話題、わたしずっと気になっているのですよ。何度かこのブログでも触れたことがあるのですが、ちゃんと考えてみたいんですね。 よく映画評論家で「どこそこのシーンは、何々の映画へのオマージュ」みたいなことを言う人がいます…

朝ドラの殿堂 「島田さん、いるんでしょ」 「島田さん、先週しっこしました」

『ちゅらさん』第53話 「島田さん、いるんでしょ!」『あまちゃん』第89話 「島田さん、先週引っ越しましたよ」構図からも 明らかに『ちゅらさん』意識しているのが分かります。『あまちゃん』という劇(虚構)内で演じられたもう一つの劇(虚構)なんですが、…

人にご馳走されるとき ←側のポジションをとることは、お約束事化しています

私たちの社会には上座下座というものがあります。立場が上のものが着く位置、下のものが着く位置のことであり、簡単に言ってしまうなら、 家の奥でより暖かい場所が上座、入口に近くて寒い場所が下座です。また、掛け軸、庭、マントルピースなど、オーラを背…

『ごちそうさん』 食卓のある場所を家と呼びましょう

食卓のある場所が家であり、そこに家庭があるのであり、 屋根が家なわけではなく、床下暖房が家なわけでもない。食事と温もりと笑顔、それこそが家であり家庭であり、200万年前の原始のころからそうだったし、200万年後の未来もそうであってほしい。 おそら…

『映像の原則』 そのように見えないというのであれば、どうしようもないのですが…

富野由悠季の『映像の原則』を読み直しているところですが、私のこのブログの内容は、『映像の原則』第五章とほとんど同じなんですが、2012年の一月半ば以前の記述に関しては、直接マネして書いてるわけではなく、ただいろんな映画のDVD観ながら書いてただけ…

『映像の原則』  左利きのパイロットだったら ビームサーベルは左手に持つのだろうか?

このブログを三年前に書き始めたとき、 自分には絶対確実なことが他の人には全く分からなかったことに対する むかつき、怒り、とまどい、恐怖、みたいな気持ちが原動力でした。そして、ブログを書いて一年以上たってから、富野由悠季の『映像の原則』を読ん…

『あまちゃん』に出る前の橋本愛は、他人との暑苦しい人間関係が苦手な美少女という役が多くて、『あまちゃん』の北三陸編では、基本的にそのラインで演技してました。でも、じつは、えぐい役もやってしまう人だったりしまして、 しつこくチェックしてみると…

映画の見方 補足 ご馳走をふるまう

日本映画はガラパゴスの続き…このように映画の構図を分析していきますと、 いろいろと、お約束事とでもいうべき画面を多多目にすることになります。最近、わたしが気づいたお約束事とでもいうべきものが、人にご馳走するシ―ンです。『ごちそうさん』 ご馳走…

『ハードナッツ』5話  橋本愛のキャラがこなれてきた

『あまちゃん』が終わって50日もたつと、さすがに醒めてくるんですが、『あまちゃん』をいちばん引きずっているドラマ『ハードナッツ』 能年玲奈の次回作『ホット・ロード』の監督三木孝浩って 橋本愛主演の『管制塔』と高良健吾主演の『ソラニン』の監督で…

映画一本96分って、大した意味ないんでしょうか…

わりと皆様このことについて疑問に持ってらっしゃる。映画の上映時間について 映画館側の興行上の都合 椅子に座っていられるのが2時間が限度 おしっこ我慢するのが2時間が限度 どうやら、それだけらしいです。やっぱり。 昼ごはんと夕ご飯の時間を確保しなく…

『テルマ&ルイーズ』 生きるために必要なもの幾つか

画面の進行方向を →とし、その行きつく果てに物語の目的があると規定する。 それが通常のアメリカ映画の画面の構成法でして、それを徹底的に行っているのがスピルバーグやリドリースコットなのですが、この二人に共通するのは絵コンテをとても重視し、カメラ…

牧瀬里穂の『つぐみ』 あまちゃんの角度から

いろいろ映画を見てても、『あまちゃん』に出ていた役者に目が行ってしまうんですが、吹越満 牧瀬里穂主演の吉本ばなな原作『つぐみ』で、牧瀬里穂の元カレ役で出ていました。 というか、吹越満の経歴をウィキペディアで調べるまで、あれが吹越満だという事…

『ピンポン』は「分かる奴だけわかりゃいい」ですんでも、『あまちゃん』はそれではすまなかった という話

「分かる奴だけわ分かりゃいい」の台詞について宮藤官九郎が語る個所があります。 その本意は、国民的番組の朝の連ドラなんだから、いつものドラマや舞台の脚本のように自分のファンだけ相手にしていればいい状況とは違うので、さすがにわかる奴だけわかりゃ…

能年玲奈のキャラについて思うこと

役者のキャラクターって、このような同心円構造をしていると私は考えます。 個人 自分が思うところの本当の自分 中心にあるのが、これ。 一人部屋にこもってポエム書いてるときどんなキャラなのか。 一人でオナラした時に、自分でどういうリアクションとるの…

能年玲奈は小泉さんにバレンタインデーにチョコレートをあげたら、お返しでホワイトデーに漫画『鉄コン筋クリート』をいただいた

能年玲奈は小泉さんにバレンタインデーにチョコレートをあげたら、お返しでホワイトデーに漫画『鉄コン筋クリート』をいただいた。なんで、女の子が女の人にバレンタインデーにチョコあげるんでしょう? そのお返しに、ホワイトデーしちゃう小泉今日子は男前…

『ハードナッツ』 あまロス補填ドラマ

橋本愛の髪型短くなって、服装のカラーコーディネートもあまちゃん 門のフェンスから飛び降りるシーンでは、 「何しやがんだ、このババア」のナレーションあったらいいんですけどね。 この番組見ている人の9割9分は『あまちゃん』経由なので、当然、何期待さ…

『あまちゃん』 アドリブの一例

31話 25年ぶりに再会した父と娘、 春子さんは忠兵衛さんが死んだものと思い込んでいたため、幽霊にでもあったかのように驚く。ほっぺたを両の手で挟むのは、本番でいきなり蟹江敬三がやったアドリブ。こういうことをされると、 幽霊にでもあった時の「うわっ…

ウニを一つも採れずにいるアキちゃんが、安倍ちゃんの影武者行為で、観光客を欺いていたんですが、 遠くからやって来て「将来はアキちゃんみたいな海女になりたい」という子供に、その業務秘密をカミングアウトしてしまうシーン。そのシーン覚えています?あ…

『あまちゃん』の人を感動させるところは、 フィクションで始まって、ノンフィクションで終わるところです。このような作品は、ほとんどありません。でも、逆は多いですよ。 ノンフィクションで始まったはずが、フィクションで終わる、 やらせ番組は全部そう…

『あまちゃん』  海から日の出

こちらの地図を見ていただきたいのですが、私がピンク色に塗りつぶしたところは、悲しいことに津波の被害のあった地域と似ていますけれども、 これは、海からの日の出が見えるだろう地域です。 西日本ですと、宮崎を古来、日向と言いますが… 九州に上陸した…

映画の見方  三秒ルールについて

人間は、三秒までなら、どんな画面でも退屈せずに見ていられる、 それが、三秒ルールです。 まずは、こちらの動画をご覧下さいませ。 Mickey Mouse - Musical Farmer (1932) 非常に古い作品です。 そして、人によっては面白いと思われる場合もあるでしょうけ…

もの食う人の描写 グルメマンガ 『あまちゃん』

かつての日本の小説家は、食い物と温泉のことばかり書いてまして、 よその国でも、似たようなものだろうか?いやいや、温泉は日本固有の事情だから別として、 プロテスタント文化圏の作家が食い物についてこだわっていたわけない、と思うのですが、その伝統…

『あまちゃん』 メモリアルブック

あまちゃんメモリアルブック NHKウイークリーステラ臨時増刊10月30日号作者: 能年玲奈,宮藤官九郎出版社/メーカー: NHKサービスセンター発売日: 2013/09/18メディア: 雑誌この商品を含むブログ (16件) を見る内容は、写真沢山と、各週ごとの監督の解説です。…

『あまちゃん』  スナック今野ださださ

このように画面を繋がれたものを見て、「飛行機が女の子に変身して、血を吐いている」と答えたとしたら、バカと言われるでしょう。 もしくは、多少気の長い学校の先生なら 「子供みたいなものの見方ができるのはいいことだね」というかもしれません。そして…

『ちりとてちん』 の菓子浩&井上剛演出について

『あまちゃん』は、2007年秋の『ちりとてちん』のリメイクと言ってもいいくらい話が似ています。なんでこんなことになったのだろう?という事に関していろいろ推理してみるのも面白いことですが、それは、次回に譲るとして、 朝の連ドラは複数の監督が演出を…

『あまちゃん』 アキが飛び込む二回目

東京←→北三陸 の二項対立がなくなった後、何を軸にして物語を進めていくのか?ですが、 大吉さんと春子さんの恋物語を軸にして物語を進めようにも、それは無理というもので、 二人の関係の進展は、画面上の左右対立では示されていないようです。第五話 井上…