『あまちゃん』 メモリアルブック

内容は、写真沢山と、各週ごとの監督の解説です。


わたしにとって 一番気になるのは、チーフ監督の井上剛がどのような形で作品に一貫性を与え、コントロールしたのかについてなのですが、

彼からは面白い話があまり出てきません。
作品のテーマがどうしたという話はあっても、具体的な話があまり出てこない。まあ、いろいろ差しさわりがあるのでしょう。

プロデューサーに関しては、更に、本当の話は差しさわりが多いのでしょう、つるんとした話だけです。


そんな中で、面白いのが『サラリーマンNEO』からギャグ強化要員として引き抜かれた吉田照幸の話。

小泉今日子に何とかのシーンでほめられただの、かんとかのシーンでくさされただの、のエピソードが紹介されますが、
わたしにとってうれしかったのは、このエピソード。

わたくし、このブログに大量にキャプチャー画像貼り付けていますので、このメモリアルブックに掲載されているものと重なるものが結構あるのですが、

吉田照幸によると、「あいどるになりてぇ」と言って春子さんにびんたされるシーンでは、能年玲奈自身が芸能活動するために東京に出てきたときのエピソードに重なるらしく、素でやっているそうです。

そのリアルさを印象付けるために、脚本に本来あったはずの後続するギャグのシーンを削除したそうで、
「僕が笑いを捨てたのは、この時が初めてです。能年さんの素晴らしい演技のせいです」だそうです。

ちなみに、このキャプチャー画像を張り付けた回のわたしの記述





宮藤官九郎は、まず配役を決めて、その役者のイメージから脚本を作っていくことが多いそうですが、

連ドラのように複数監督がいて、それぞれの個性能力が異なる場合には、その監督のことを考慮したうえで、各週の脚本の内容を決めている、のでしょう。
他の連ドラでも、おそらく同じ手法がとられているようです。