2015-01-01から1年間の記事一覧

マッド・マックスについて物思う   ジョージ・ミラーとスピルバーグ

スピルバーグとかジョージ・ミラーの映画に黒澤からの流用シーンを見つけるのはたやすいのですが、 そういうオマージュは前世代の作品からやるもんだと私たちは、というか少なくとも私は思っていたのですが、 そして、同世代の作品から流用することは、オマ…

ハリウッド大御所監督の年齢について

ジョン・レノンは1940年生まれですから、今生きていたら76歳。 最近の老人は、彼彼女たちの親世代よりも身体的に10歳若いと言われますので、いまの70台は、まだ今後10年20年はぴんぴんしているのでしょう。 平日の昼間に、地区センターでカラオケ…

『マッド・マックス3』  Beyond the Thunder Dome

『北斗の拳』の元ネタがマッド・マックスですが、 『マッド・マックス3 サンダー・ドーム』が公開されたときには、『北斗の拳』が大人気の頃でした。 わたしも当時の観客として、いやがおうにも『マッド・マックス3』を『北斗の拳』と比べてしまい、それゆ…

マッド・マックス新作 『Fury Road』

医学の進歩が神の存在する余地を一掃したと言われますが、 今の小中学生が保険体育の時間に学ぶような知識が神秘のベールの奥に隠れていた時には、 生殖のメカニズムは過度にすごいものだとみなされていたのでしょう、 私たちの世界文化遺産のほとんどは、ち…

マッド・マックス  オマージュについて考える

『マッド・マックス』シリーズの監督ジョージ・ミラーは、黒澤明から映画の文法を学んだことを公言しています。 そして、私も一観客としていい歳になってくると、『マッド・マックス2』の物語が『用心棒』と『七人の侍』を下敷きにしていることがよく分かる…

マッド・マックス

『マッド・マックス2』開始早々からこの濃すぎるカット。 モヒカンの愛人。 つまりモ~ホ~。 しかも鎖に首輪にボンテージ・ファッション。つまりホモSM。 なんか嫌なもの見ちまったぜ的なメル・ギブソンの表情。 大人になると分かることですが、マッド・マ…

『マッド・マックス2』  太陽の中を歩こう、でもそれまでは、俺たちのようなゴロツキは走る為に生まれてきたんだ

前回の『マッド・マックス』に続いて、今回は続編『マッド・マックス2』を語ります。 初作のナイトライダーの妄言の中に、ブルース・スプリングスティーンの『明日なき暴走』の歌詞が埋め込まれている、ということですが、 続編でも、やっぱりやっています…

『マッド・マックス』  子供はわかってくれない

私、 興行成績が保証されたような人気名作のリメイクとか、トリロジーの公開形式とかが嫌で、 そういう映画ことごとく映画館で見ていないのですが、 (というか、金もったいなくて映画館で映画見ないどケチなのですが) 今年公開された『マッド・マックス』…

おそらく、彼女は、日本映画最後の生きたレジェンドだったようです。

ドラキュラの出そうな場所  ハロウィーンを待ちながら

子供のころ、吸血鬼を恐れるあまり十字架がほしいなと思ったんですが、 キリスト教のグッズを売っているような店も近所になかったので、仕方なく祭りの縁日で100円で売ってるようなインチキなペンダントを手に入れた、 そして、十字架持っててもキリスト教信…

ドラキュラの城へと向かう道筋  ハロウィーンを待ちながら

スティーブン・キング風の脚色も、バットマンも、ゾンビものも、すべてドラキュラの傍流、そう考えると何とも偉大な『魔人ドラキュラ』ですが、 そういう傍流ではない『魔人ドラキュラ』自体が何度も映画化されており、それらを見比べるといろいろと分かって…

ドラキュラと食事  ハロウィーンを待ちながら

バットマンはドラキュラを元ネタにしている、とか ゾンビ映画はドラキュラの亜種だ、とか そういうことを言っていると、 もしかしてブラム・ストーカーの『魔人ドラキュラ』って100年に一本の傑作小説だったんじゃないかという気がして、キンドルで読んでみ…

ドラキュラの食卓  ハロウィーンを待ちながら

ハリウッドの大物監督でも自分の撮りたい作品を撮るのはかなり難しいことのようで、 どうしても撮りたい作品を撮るには、交換条件として大ヒット確実の作品を撮らないといけないそうです。 映画は大金の動くビジネスですから、この点で自由にふるまえる小説…

『イコライザー』  えらい人の通俗的イメージ

映画の冒頭で主人公の住処が舐めるようなカメラワークで紹介されます。 七時半の朝日の中で、かなり無茶なジュースを作りそれを飲み干す主人公。 アメリカ人的には、これ健康的な飲料なのかもしれませんが、なんか違うような気がしました。 そして、朝から変…

『HICK ルリ13歳の旅』

世界的に、この十年間で映画の製作本数は二倍くらいに増えているそうです。 映画館で上映される映画は新作のみですが、私たちが映画を見るスタイルはレンタルだとかネットとかテレビの方が多いわけでして、 私たちの見る映画の内の数分の一だけが劇場での新…

『ハウンドドッグ』  

天下無双のクロエ・モレッツですが、次回作ではダコタ・ファニングが却下した 役を演じるそうです。 人気度スター性ルックスではクロエの方が一枚上ですが役者としてはダコタの方が明らかに格上、そんな風に思っているのは私だけじゃないでしょう。 恐らくク…

『モールス』  ハロウィーンを待ちながら

元ネタの『魔人ドラキュラ』自体が、それまでの吸血鬼についての小説や伝承に対するパロディのようなもんですから、 後続するドラキュラ作品も必然的にパロディにならざるを得ません。 発想の奇抜さと、読者や観客を説得する細部、そして比喩の象徴性を競う…

『魔人ドラキュラ』  ハロウィーンを待ちながら

日本に於いてハロウィーンをはやらせようという試みは、もう10年以上前からなされているはずですが、ここ2,3年はようやくハロウィーン人気も本物になってきたような感があります。 「ドラキュラのコスプレってなんかいいんじゃね」と思ってる人が大勢いるら…

『ダーク・シャドウ』  ハロウィーンを待ちながら

私が最近見た映画の何本かは、物語りの時代設定がくっきりと数十年前になっています。 物語りに於いてケネディの暗殺とかの歴史的イベントが起こるとかそういうの無いのでしたら、時代設定なんてどうでもいいはずなのですが、 なぜだか最近の私が見たものは…

『エド・ウッド』 ハロウィーンを待ちながら

100均ショップでは、夏休みが終わるとすぐにハロウィーングッズが並べられます。 「ハロウィーンまで二か月もあるのに、いったいどうしよっての?」てな感じです。 スーパーマーケットでは、ハロウィーン装のジャンクフードが店だなに並べられているのですが…

『クリスティーン』  逃げ場なし

クリスティーン [DVD] 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 発売日: 2004/11/26 メディア: DVD この商品を含むブログ (3件) を見る スティーブン・キングの映画の中では、かなり面白い部類の作品。 自分の世界観を形作った作品って『…

『ヒューゴ』  映画挽歌

映画『ヒューゴの不思議な発明』予告編 - YouTube このブログでも取り上げたことのある『月世界探検』のメリエスの晩年についての映画です。 SF映画創始者についてのものがたりですから、 「映画ってこんな風に世に生まれました。いやぁ~映画って数多くの…

『アンダ-・ザ・ドーム』  

海外ドラマDVD「アンダー・ザ・ドーム」予告映像 - YouTube なんとなく見始めてしまい、シーズン2まで観了。 シーズン1の途中からすでに物語が破たんし始め、シーズン2が終わった後にまだ続きがあるといわれて愕然。 これ以上続けるのは完全に無理ゲー。 ほ…

『クンドゥン』  

マーティン・スコセッシ監督作の『クンドゥン』。 チベットの現人神ダライラマの青年期までを描いた作品です。 Kundun - Official Trailer [HD] - YouTube ウィキペディアの『クンドゥン』の項目より 「主な出資者でありアメリカでの配給元であるディズニー…

私たちは、自分で思っているよりもけっこうバカだという話。

『卒業』 1968年 主演ダスティン・ホフマン この人、駆け落ちしたと思ってたら、 『真夜中のカー・ボーイ』 1969年 主演ダスティン・ホフマン 結局、女の子とうまく行かなくて、ニューヨークでポン引きに落ちぶれたの? 悲惨よね。 『ゴッド・ファーザー Ⅱ』…

『タクシー・ドライバー』 ジョディ・フォスターの演技

12歳の売春婦を13歳の少女が演じることは、非常にスキャンダラスで道徳的な是非を問われかねないもので、 この映画が1976年のカンヌ・グランプリを受賞した時には会場からブーイングが起きたとか、ジョディ・フォスターがアカデミー助演女優賞にノミネートさ…

『甘い生活』  天使の言葉は分からない

『甘い生活』 フェデリコ・フェリーニ監督作 1960年カンヌ・グランプリ受賞 甘い生活 プレミアムHDマスター版 ブルーレイ [Blu-ray] 出版社/メーカー: IVC,Ltd.(VC)(D) 発売日: 2012/05/25 メディア: Blu-ray 購入: 3人 クリック: 10回 この商品を含むブログ…

キーワードは「読書・映像化」

「読書・映像化」をキーワードにしてグーグル検索。以下のような文章がヒットします。 小説を読んでいるとき内容を頭の中で自然に映像化することってありますか?それとも文章だけで理解して映像は浮かび上がってきませんか?自分は映画のような情景が読み..…

IQねた話 つづき

その分野で卓越した業績を残すに必要なIQ, そういう研究もどっかにありました。 うろ覚えで済みませんが、 物理、数学で、偉大な功績を残すにはIQ160以上とか 文学だったら120でも可能とか そういう話です。 そして以下のような推定値からわかることは、 国…

IQねた話

後世の心理学者が、大した根拠もなく歴史上の偉人の推定IQを算定しています。 真に受けるべきものではないのですが、ネタとしてはいろいろ面白いものです。 芸術家のIQはいくらぐらいなのだろう?ということを彼らの絵画から算定することはできるのだろうか?…