わりと皆様このことについて疑問に持ってらっしゃる。
- 映画館側の興行上の都合
- 椅子に座っていられるのが2時間が限度
- おしっこ我慢するのが2時間が限度
どうやら、それだけらしいです。
やっぱり。
昼ごはんと夕ご飯の時間を確保しなくてはならぬとして、
午前中に1回上映、夕食後に1回上映 を当たり前のこととすると、
映画興行は、一回当たり2時間(予告編 注意事項などを含む)が必然的になるわけですが、
4時間以上の映画って結構ありますけれど、どうやって上映スケジュール組んでいたんでしょう?
映画館の通常営業は 昼前から夜9時過ぎくらいまでの10時間程度ですから、
4時間とかの映画って、中途半端で、1日2回上映しておしまいになるわけで、
しかも、観客の食事は、映画館内でのサンドイッチとかに限られるわけで、
見る側にしても劇場の側にしても、これはつらいです。
そういえば、
クラッシックコンサートみたいに中休みを20分以上取って、その間にロビーで軽食とって他の人と歓談とか、映画ってそこまでありません。
映画って庶民的な娯楽で、幕間に社交とかそういう上流の世界じゃないですからね。
そしたら、逆に考えると、
自宅で、DVDで映画を見ることを前提として制作された映像作品って、昼ご飯、夕ご飯、トイレ休憩、興行上の都合、その他の縛りから解放されるわけでして、
民法のテレビドラマは、実質8時間程度ですから、休日に一気見しようと思えば、十分にできてしまいます。
テレビドラマの最長の朝ドラでも、3日あれば十分にできますし、早送りを使って歌や前回のおさらいを飛ばせば2日でもなんとかなります。
こんなこと考えてみると、果たして、映画1本2時間弱というのは物語を語るという点に関して、本当に普遍的なものだったのかどうなのか、よく分からなくなってきます。
映画館で映画1本を集中してみるのが映画体験だ。途中でトイレに行ったり、冷蔵庫をあさったりしたら気が逸れて現実に引き戻される、
そういう言い分により、映画は2時間以内じゃなくては駄目なんだ、という人もいるかもしれません。
特にホラー映画に関しては、一定のテンション、つまり恐怖感に引き起こされた高速の心拍数を維持することが映画体験であるのでしょうから、その理屈は正しいのかもしれません。
ただ、そこまで人工的な緊張感を強要しない映画の場合、別に休憩時間あっても、構わないではないですか?映画を見ているこちら側と向こう側のテンションが地続き的なホームドラマなどの場合は、途中でご飯食べたりトイレ行ったり家族となんか話しても別に差しさわりないんじゃないでしょうか?
また、昨今の映画のテレビ放送時における2chの実況やTwitterのことを考えると、
映画見ながら、隣の人とだべるというのは本当は正統中の正統なのではないか、とも思えてきます。
現実の世界では、私たちは、私たちが目にしたもの耳にしたものに確証が持てないとき、隣の人と認識共有しようとするではないですか。
実は、
私の場合は、
映画を見るのは、ほとんどDVD それもノートPCの場合が多く、大抵同時に飲食したり、作業したり、しています。
そういう見方をしていると、映画って2時間で終わる必要もなく音楽ビデオのように3分程度の箇所を繰り返してみることもあれば、気に入った音楽をエンドレスリピートしてBGVにして何日も繰り返してみていることも多いのです。
そうやってて、思うのは、
『市民ケーン』
2時間くらいで、人ひとりの人生を語りきるって、無理だよね、ということです。
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語り口の才気煥発ぶりには圧倒させられますが、
人の人生二時間で語ることって、関口宏にでも任せておけばいいことであって、
頭のいい人のやる仕事じゃないでしょう?
この映画の一番の欠点というのは、他人の人生をに二時間程度で語りきれてしまう、それもボンクラにもわかるように説明できてしまうと不遜にも思い込んだところなのではないでしょうか。
オーソン・ウェルズが映画界から孤立していった理由がこのあたりに垣間見えるような気がします。
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