2013-01-01から1年間の記事一覧

『あまちゃん』 北三陸編のセットの向き

最初の4話までは、 東京←→北三陸 の方向軸を画面が持っていたのですが、それ以降はどうなってしまうのか?ということです。海女になるとか、12話で北三陸に住むことに決ったり、そのあとユイちゃんと一緒に東京へ家出したりするのですが、13話以降は、別の監…

『あまちゃん』 アキはどうして何度も海に飛び込むのか? 映画の見方の理屈の応用編④

出来ることでしたら、 『あまちゃん』映画の見方の理屈応用編①から読んでいただきたいものです。 第三話の船から突き落とされるシーンを、第四話でも繰り返します。そして繰り返す際に、そのシーンを異なる当事者がどのように見ていたのかという観点で、少し…

『あまちゃん』  映画の見方の理屈の応用編 ②

わたしは、公立中学二年生30人学級の上位7人くらいが分かるような文章を書くことをモットーとしているのですが、今回の内容は、なるべくなら 当ブログの理屈について この回を読んだ後に、読んでいただきたいのですし、出来ることなら前日の記述にさかのぼっ…

『あまちゃん』  映画の見方の理屈の応用編 ③

わたしは、公立中学二年生30人学級の上位7人くらいが分かるような文章を書くことをモットーとしているのですが、今回の内容は、なるべくなら 当ブログの理屈について この回を読んだ後に、読んでいただきたいのですし、出来ることなら『あまちゃん』 映画の…

『あまちゃん』  映画の見方の理屈の応用編 ①

わたしは、公立中学二年生30人学級の上位7人くらいが分かるような文章を書くことをモットーとしているのですが、今回の内容は、なるべくなら 当ブログの理屈について この回を読んだ後に、読んでいただきたいのですが、 まあ、読まなくても大体わかります。…

『あまちゃん』  夏ばっぱの療養部屋  いかに映像作品が人を欺いてきたかについて

中途NHKオンデマンドで見ることのできる夏ばっぱの家の見取り図取材班が現地で見つけてきた実際の家。 玄関から台所までの距離を長くして撮影に都合よくするために部屋を組み替えたとのナレーション しかし実際のところのなつばっばの家 明らかに、玄関か…

『あまちゃん』 見てる人が分かってくれなくても構わない・・・

138回 井上剛監督 「本当にここが一番いい?大好きなアキちゃんがそういうなら信じようかな」橋本愛の背伸びするゼスチャーは、最終回ラストシーンの灯台下のものと同じ。アキがウニ海死ねを踏みつけたが、 ユイにも釣り合いをとらせるためこのゼスチャーをも…

 『あまちゃん』は結局井上剛の作品かもしれない

わたしがどうして、『あまちゃん』にハマったのか?ですが、二番目の理由は、わたしが 上映時間2時間の枠の中に限定された映画表現 に飽きてしまってた、からだと思います。『あまちゃん』くらい長い映像作品だと、映画とは全然違う表現の在り方ってあるん…

『あまちゃん』 ユイちゃんが東京に行けなかったのは自業自得  

わたしは、公立中学二年生30人学級の上位7人くらいが分かるような文章を書くことをモットーとしているのですが、 こういう場合( 事件の前 ) → ( 事件の後 )( ABC ) → ( ZYX )( ADE ) → ( ZWV )( AFG ) → ( ZUT ) AがZの原因である、そう結論付けてい…

『あまちゃん』 ラストシーン

わたしは、公立中学二年生30人学級の上位7人くらいが分かるような文章を書くことをモットーとしているのですが、 知性とは抽象化能力の高さである、という定義があります。→ → → → → → ←矢印を7つ並べて、最後の一個の方向を転換させます。そうするとどう見…

『あまちゃん』  上座の問題

日本の伝統舞台劇では、向かって右側が上手、左側が下手です。歌舞伎のセットですと、 入口が下手、家の内部へ行くほど上手です。 ですから、家のセットの場合だと、 「ハワイマレー沖海戦」このように右左の配置が決まることになります。 家主が向かって右…

『ピンポン』&『あまちゃん』 一覧表作成中

『ピンポン』 2002年公開 監督・曽利文彦 脚本・宮藤官九郎 出演 窪塚洋介 井浦新 荒川良々 ピンポン [DVD]出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2013/04/19メディア: DVDこの商品を含むブログ (3件) を見る原作・松本大洋ピンポン (1) (Big spirits comics spe…

『あまちゃん』 能年玲奈はジョンレノンか?

『あまちゃん』見るまで朝の連ドラをまじめに見たことがなかったのですが、わたしの先入観で言いますと 朝の連ドラってテレビのリモコンさえまともに使えないレベルのおばちゃんが見るものだったんですが、 連ドラの脚本家の性別ざっと調べてみたんですよ。 …

『あまちゃん』 ガンジス河のマーメイド

『あまちゃん』 153話をベストの回に推す人は多いと思います。あの薬師丸ひろ子の歌う回のいったい何が素晴らしかったのか?ということなんですけれど、 結局のところ、薬師丸ひろ子(というか鈴鹿ひろ美)がどうして上手に歌えたのか?については謎のままで…

『あまちゃん』  実は、忠兵衛さんって津波で死んだ人の比喩だよね 『過去を持つ愛情』

2013年10月11日 頭のよくない方々のために、あらかじめ言っておきますが、 基本的にドラマって、現実の比喩でしょ。忠兵衛さんが死者の比喩とか勉さんには座敷童のイメージが憑りついているとか、そんな奇異なことですか?忠兵衛さんは実は幽霊だと分からな…

印象派絵画から『あまちゃん』まで

印象派絵画、まあ、下手な絵なんですけど、 わたしにとっては、バブル期に日本中の美術館が買いあさった事実から、金にまみれた絵画スタイルという印象がものすごく強く、嫌悪感がいまだぬぐえません。なぜ、このような絵画が大枚はたいて売買されるようにな…

『あまちゃん』 ラストは『テルマーとルイーズ』

2013年10月11日 あんまり頭のよくない人たちのためにあらかじめ言っておきますが、 わたしは、以下の文章で、アキとユイが死んだとは一言も言っていません。さらに言うと、『テルマ&ルイーズ』って二人ともまだ死んでいないんですよ。だって、死ぬところ映…

『あまちゃん』 どちらかというと飛び込んでほしかった

『あまちゃん』がおもしろいのですっかり忘れていましたが、 朝の連ドラって、主人公を女の人にしないといけないという縛りがありました、そういえば。 『あまちゃん』って『ピンポン』の男の子二人を女の子二人に置き換えたのが根本プロットのように思える…

『あまちゃん』  もうすぐ終わってしまう

一週間前から録りだめしていた『あまちゃん』を見始めたばっかりなのに、この喪失感。 今日で小泉今日子の出番終了ですか。そういえば一昨日で、蟹江敬三の出番終了でした。薬師丸ひろ子も古田新太も尾美としのりももう終了っぽい。もしかすると、宮本信子も…

『あまちゃん』 トンネルの中は交差点

『ピンポン』と『あまちゃん』はどう似ているのか?どう違うのかということを、朝はやくから考えたりするのですが、 ユイちゃん視点でトンネルを見ると、こうなります。 物語の中にトンネルは複数ありますが、トンネルを一つの象徴としてとらえると、 物語上…

『あまちゃん』 東日本大震災

あまちゃんの東日本大震災の回をさっき見ました。今までずっととりだめていて、数日前から見ていたのですが、 宮藤官九郎によると 「フィクションとはいえ震災を“無いこと”にするのは違うんじゃないか」 という思いと同時に 「直接的に描くのはやっぱり抵抗…

『あまちゃん』 この星の一等賞になりたいんです、アイドルで

一度気づいてしまうと、『ピンポン』と『あまちゃん』とことん似ているのがよくわかります。『ピンポン』松本大洋原作 宮藤官九郎脚本により映画化されました。 「またひとり、飛べない鳥が逃げてった」の台詞から 『ピンポン』の「飛べねえ鳥もいるってこっ…

岡本かの子作『鮨』   『BUNGO〜ささやかな欲望〜』

「お寿司に嫉妬はできないもの」 わたくし、映画の最後のこの台詞に対して思うところありまして、例によって橋本愛のぼそぼそした喋り方で、こういうことを言われるので、何言ってるのか意味が分からなかったんですけど、二回見て、それからしばらく考えてい…

『桐島、部活やめるってよ』

絵画もそうなのかもしれませんが、特に映画は、 人物たちの心を、その画面の中の背景で表現します。主人公の気持ちがブルーなら、画面を青い色が目立つ発色にしてしまう、というのが一番わかりやすいでしょうか。それから、画面を見ているとき、人の注意が行…

『BUNGO〜ささやかな欲望〜見つめられる淑女たち』

以前は、谷村美月の出演作品は細かくチェックしていたのですが、最近あまり真面目に見てません。谷村美月の画像をグーグルで検索したら、自分がこのブログに張り付けた画像が何枚も出てくるのですが、 彼女って、映画の中で死ぬか縛られるかの確率が8割です…

『BUNGO〜ささやかな欲望〜告白する紳士たち』  人をもてなすということ  それと橋本愛の演技

第二話 『握った手』『リンダリンダリンダ』の山下監督の作品で、主演が成海璃子、 実は見る前の期待値が一番高かったのですが、「文学って、言ってることわけわかんなくて、そのくせ偉そうで、かっこつけてて、ムカムカしてくる」という文学に対する偏見を…

おら、変な映画見ちまっただ    橋本愛篇

『あまちゃん』みてると、薬師丸ひろ子も小泉今日子も、アイドルやってた人って、みんなそれなりに変なんですが、橋本愛主演の『アバター』、変な映画でした。アバター [DVD]出版社/メーカー: GPミュージアム発売日: 2011/09/16メディア: DVD クリック: 20回…

『風立ちぬ』 『桐島、部活やめるってよ』   花も紅葉もなかりけり   

なかなか最低な曲ですが、BGMにどうぞ。 30年以上前の『未来少年コナン』ですが、見直してると、のちの作品につながるものがわらわらと湧いてくるのですが、『風立ちぬ』 この場面、4分の予告編からの画像ですが、予告編見て、これが結核の治療法の一つとい…

超絶美少女ゆえの問題  橋本愛

『桐島、部活やめるってよ』のおかげで、橋本愛が気になってしょうがなくなり、 『Another』見てたんですが、ひどいもんです。映画における退屈さについて小論文一つ書けそうな作品でした。まあ、それでも見てしまうんですよね。映画としてはあまりにしょう…

『桐島、部活やめるってよ』 橋本愛がどのように機能しているか、について。

日本映画の歴代トップテンにはいっても不思議のない傑作。 神木隆之介 橋本愛 東出昌大 大後寿々花の四人がメインの役者であるとして、神木隆之介 − 大後寿々花 がコインの裏表であるとして、 それでは 橋本愛 − 東出昌大は コインの裏表であるのかというこ…