井浦新が実録物的な作品への出演が多いのに対し、
窪塚洋介は、ファンタジー的作品への出演に偏っています。
そういう二人を共演させると、非常にバランスがいいんですが、
『Laundry ランドリー』
実に、ファンタジーしてます。
窪塚洋介、アホ役が多いんですが、この作品では知的障碍者の役です。
いつもとあんまり変わりません。
この映画では小雪が結構きれいです。
「この水たまりを飛び越えられたら、わたしは違う国に行ける」
男にだまされて以来、自己抑制できない盗癖に悩まされる女の変身願望。
『GO』
朝鮮学校での行進練習から逸脱して、河原を走りジャンプする窪塚洋介。
映画を見るってことは、1時間46分間での変身願望の充足といってもいいのかもしれません。
だから、「変わりたい」「別の人間になりたい」「新しい世界に行きたい」と願う登場人物には容易に共感できるのでしょう。
そういう視点から見ると、在日を扱った映画も、盗癖を患う女の映画も同じなのかもしれません。
小雪の実家が西伊豆の松崎で母親が眼鏡会計ババァという設定。
『あまちゃん』役者が主人公の親を演じる確率は、わたしが見る映画においては無茶苦茶に高い。
この映画、境界線の向こう側に行くことを希求する映画ですから、橋、陸橋のシーンにやたらとこだわりがあるようです。
この橋は、吉本ばなな原作・牧瀬里穂主演『つぐみ』でも撮影されました。
この作品の監督森淳一の次回作は、橋本愛主演松岡茉優共演の『リトル・フォレスト』だそうで、
ほんと、映画業界って、人口数千人の小さな村なんでしょう。
小雪を魅力的に撮ったみたいに、ユイちゃんと埼玉のことをしっかりお願いいたしたいとこです。