しばらく前に、家の一画を自分専用マイクロ映画館にしてみたんですが、
飽きてしまいました。
で、飽きる前にどのような映画を見たのかといいますと、
タイトルに反してカラスは出てこない。
主役のアナ・トレントは、名作『ミツバチのささやき』の主役でもあるのですが、その三年後。彼女はこの年齢で完成された顔をしていまして、
これ以上この人は美人にはなれないだろうな、という気がしてなりません。
んで、つい、アナトレントで画像検索してしまったのですが、
いわゆる劣化というやつです。
ほんと、この作品の時、彼女は10歳。その数年後には完璧なバランスの子供の美しさが崩れてしまいます。
今50歳くらいですが、画像検索しないほうがいいでしょう。
そして、『ミツバチのささやき』にしろ、この作品にしろ、すでに完成された子供の美顔があって初めて成り立つ映画です。
ついこの前観た『フォローミー』とそっくりな話の展開でした。
職業上の成り行きから、相手と話をすることを禁じられた主人公が、徐々に人間関係を深めていく…と要約してしまうと、『フォローミー』と全く同じ。
まあ、こっちは、中年の独身男二人の話ですけれど。
ノルウェーとかスウェーデンについて何も知らなかったので、見ていて勉強になりました。
あらすじを読みますと、どう考えても『バトルロワイヤル』と『リアル鬼ごっこ』元ネタにしてるとしか思えないんですが、
更にはシュワルツェネッガー主演の珍作『バトルランナー』も入っています。
そんなB級要素の寄せ集めで、上映時間が二時間半と大作きどり。観客バカにしているだろ?と思ったんですが、
この映画の前半は意外なくらいに面白い。
いわゆる「デストピア(失敗しちゃった未来)」につい ての物語なのですが、そういう作品って過去にいくらでも作られてきてますんで、
そういう作品群から丹念にネタ拾っていけばそれなりの作品には仕上がります。
それに、歴史上もしくは現代も、似たようなことを人類はやってきてます。たとえばローマの剣闘士とか。くじ引いて人柱になる人を決めるとか。そんなんですから意外なんですけどストーリーにリアリティあります。
そういえば、無人島でのサバイバル体験についての似たような番組がアメリカにありました。
ただ、この映画の面白いのは、そういう初期設定の説明段階でして、
サバイバルゲームが始まった途端、『バトルロワイヤル』以下の愚作に成り下がります。
人間社会の信頼が崩れて殺し合う点に、この手の物語の怖さがあるのですが、
ここには、裏切りというものが一つもありません。だから怖くないんですよ。
あと、思うんですが、途中で死んでしまう役とか、どうでもいいチョイ役に、黒人とか中国人があてられるんですけど、
こんな配役だったら、黒人とかアジア系を一切アメリカ映画に出演させるな!というようなリベラリストってアメリカにいないんでしょうか?
わたしは、こういうキャスティング見てると、むかむかするんですよね。
でも、主役のジェニファー・ローレンスは、ロシアだかインディアンだか知りませんけど、明らかにアジア系の血が混じってるようです。
そういえば、この人のプライベートヌードが最近ネット上に流出しました。画像検索して損はありません。
『フォロー・ミー』のミア・ファローが素晴らしかったので、そのほかの主演作も見てみました。
というか、ずいぶんと以前にこの映画見たことあるんですが、今現在のような理屈っぽい映画の見方していなかったもので、見直したわけです。
結果は、
一時間程度のところで、視聴停止。
キリスト教の悪魔って、キリスト教によって迫害根絶されたはずの北欧の土着信仰に由来するもので、
その儀式は全裸ふりちんで豊穣祭やるのがデフォルト。
日本でいうところのふんどし祭りみたいなもんです。
ニューヨークの高級アパートで、おっさんおばさんたちが全裸ふりちん儀式やってるのを見ると、こわいというよりも、えぐいというよりも、ただただ笑ってしまいます。
西洋ホラーって、スプラッタじゃなかったら、ふりちん儀式の悪魔のどちらかでして、
こんなんだから日本のホラーに席巻されてしまったんだろうなと思う次第。
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登場人物たちの寿命がやたら長いことも理由の一つなのでしょうけれども、
一体全体これら登場人物、何考えて行動しているのかがピンときません。
何に突き動かされているのか、人生の目標何なのかがピンときませんから、
見ていて感動するということがほぼ無理。
そして、指輪が大層なものらしいんですけど、しょせん透明人間になれるだけでしょ?
ガンダルフの魔法のほうが重宝しそうなんですけど。
まあ、そういう点からも、映画に感情移入まるでできないんですよね。
私思い違いをしておりまして、じつのところ、
このバカ映画、実は巨費を投じて製作されており、興行成績も大成功。
名優サザーランドが大統領役ですし、主役の女の人は若いながらもオスカー女優。
でも、あらすじ語れば『バトルロワイヤル』と『バトルランナー』のつぎはぎみたいな超絶B級。
アカデミー賞とった女優が、出るような映画か?と今のハリウッドの崩壊凋落ぶりに唖然としました。
一作目同様、デストピアとサバイバルゲームに関する設定を語る前半部は相当面白いのですが、
後半のサバイバルゲームの描写に関しては、『バトルロワイヤル』と『バトルランナー』以下という情けなさ。
よくあるストーリーです。
友達のいない男の子と友達のいない女の子が、音楽がきっかけとなって仲良くなるのですが、
女の子がいきなり痕跡も残さずいなくなってしまう。
男の子はその悲しみを曲にして歌う。
ラジオ局がその曲を流してくれたら、女の子の耳に届いた。
ここまで定型的なストーリーだと、物語の先に何が起こるのかを全く期待していない自分がいまして、
物語として楽しむというより、音楽でも聞いているような錯覚が生じます。
また、ここまで定型的ストーリーだと、映画の画面構成も実にセオリーの積み重ねとなり、
リアリズムといよりも抽象絵画に近いとでも言ったらいいでしょうか。
こんなんだったら、
キンドルでマンガの試し読みしてた方が有意義に時間過ごせそうな気がしてきました。
以上にて、一人ぼっち映画祭終了。