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私の部屋の中では『グロリア』つながり映画祭 第二回

ジョン・カサヴェテス監督作品『グロリア』に影響を受けた作品はたくさんありますし、

シャロン・ストーン主演でリメイクもされたそうで、


Gloria Trailer (Castellano) Con Sharon Stone. - YouTube

これが絶不評。

制作費の1/7しか興行収入で回収できなかった大コケ作品です。

わたくし、このリメイク見ていないんですが、

予告編見る限りにおいては、このシャロン・ストーンは普通にセクシー美人で、子供連れてやつれた感じの顔のしわに味のある中年女というグロリアのオリジナルコンセプトにそぐいません。

これだと、6歳の男の子が「グロリア、愛してる。死ぬほど愛してる」と言っても台詞が上滑りするでしょう。

映画見てる男性が、子供の気持ちになって「グロリア、愛してる。死ぬほど愛してる」的な台詞に共感するのとは違い、大人の男としてシャロン・ストーンの性的魅力に見入ってしまう、そんなとこでしょうか。

また、このリメイクの方の子役、あんまりかわいくないから共感できないんですよね。

 

シャロン・ストーンはIQが高いことで有名で、高校三年分飛び級して大学に行った人なんですが、

エロを売り物にしてる女優にはIQ高い人が多いです、実は。

たいていそういう人たちは、役をつかむまでの間には高IQが上手く機能するのですが、いったん有名になって役者として深化していく過程では、あまりIQは役に立っていないように思われます。

 

 

こちらは、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の『ウルトラ・ヴァイオレット』


Ultraviolet Trailer 720p HD - YouTube

『グロリア』のSF版リメイクらしい。

地下鉄のシーンとかしっかりとオリジナルを踏襲していますが、

いかんせん、バカ映画。一分一秒見る間に刻々と自分の頭が悪くなっていきそうな映画でした。

 

ついでに、ミラ・ジョヴォヴィッチ祭り開催。

 


Mila Jovovich Returns To The Blue Lagoon 01 - YouTube

むかし、テレビで部分的に見たことがあって、話が『青い珊瑚礁』そっくりだったので、この映画のことを『エロい珊瑚礁』と自分の中でコードネイム化していたのですが、

本当のところ、ブルック・シールズ主演の名作『青い珊瑚礁』のリメイクでした。

 

ミラ・ジョヴォヴィッチから少々外れますが、漂流ものということで、

『蠅の王』


Lord of the Flies Trailer - YouTube

DVDのジャケットを映画いているのは、名作『漂流教室』の作者・楳図かずお

 

蝿の王 楳図かずお オリジナルジャケット限定仕様 [DVD]

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 無垢な子供が絶海の孤島に流れ着いてエデンの園的暮らしを送る『青い珊瑚礁』とは真逆に、

絶海の孤島に流れ着いた子供たちの集団が、原始的な政治集団となって対立し殺しあうという真逆の暗黒物語です。

作品の方は?というと、人間社会が壊れて行く過程を一時間半に満たない尺に押し込めても、あまり面白くありません。

文庫本で六巻ある楳図かずおの『漂流教室』の方が面白いです。

 

人間社会のタガが外れて殺しあうという点においては、ゾンビものも似たようなところがありますが、

『バイオ・ハザード』


Resident Evil - Trailer - YouTube

残念ながら、映画と呼ぶに値しないレベル。

R12という規制を業界で作り、12歳以上は見てはいけない映画とすべきでしょう。

見ると明らかにバカが感染ります。

 

ついでに見たんですが、これもひどい映画でした。

フィフス・エレメント


The Fifth Element - Trailer [HD] - YouTube

かつてキネマ旬報富野由悠季ブレードランナーの美術を担当したシド・ミードが対談の中で、この映画をクソ扱いしていたのですが、

たしかに、デザインの点から『ブレードランナー』と比べると、もうどうしようもないくらいにチープ。

ブレードランナーよりも15年以上も新しい映画なのに、後出しじゃんけんで負けるくらいの無残な出来。

 

「あんたたちは、すかしたナイトクラブとかレストランの内装やってりゃいいんです、未来について口出すな、バーカ」その程度の出来。

SFって細かい美術の出来が命ですから、そこで滑っている映画にはまともなストーリーの上積みも期待することはできません。最後まで見る必要ないと思ったんで、残り20分くらい残して視聴中断!

この監督、『レオン』のリュック・ベッソンなんですが、ドンパチ撮るのが得意なだけのしょうもない人らしいです。

 

しかし、それにしてもミラ・ジョヴォビッチ、もう少しましな作品に出られないものなんでしょうか?

ここまでバカ映画ばかりに出演していると、何のための美人なのかよく分かりません。

 

 

さすがにバカ映画を続けてみていると、もう少しちゃんとした映画を見たいという気がしてきます。

 

偶然知人からメキシコ土産のキャンディをもらいました。

そのキャンディの名前が グロリア だったのですが、

グロリアから、さらにはメキシコつながりということでホドロフスキーが撮った珍妙な西部劇のパロディの『エル・トポ』


El Topo (Official Trailer)- Alejandro Jodorowsky ...

正直申してわけわからない映画ですし、見る前からそのことは分かってはいたのですが、

訳分からないなりに、楽しく、面白く、考えさせてくれる映画でした。

フェリーニが西部劇を撮ったら、もしくは黒沢がキリスト教についての映画を撮ったら…」というようなキャッチーな文句が添えられていましたが、

わたくし的には、手塚治虫の『火の鳥』(無論マンガの方)を思い起こしました。

しかし、この映画見てると食欲は衰えます。

 

それと比べると、フェリーニの映画は飯のシーンが実にうまそう。

子供たちに活気があって、みんな朗らかで、テーブルの上にはささやかな贅沢が精いっぱい並べられ、

映画見てても、腹は膨れないのですが、

飯を食うに理想的なシチュエーションがしっかり提供されています。


ROMA - F. Fellini (1972) - YouTube

 カサヴェテスの『グロリア』を発端にして、いろいろな映画を数週間の中で見てきたのですが、

わたくし以前から既にそうだったのですが、映画のストーリーに対してかなり無頓着な方です。

粗があろうが、つじつま合っていなかろうが、あんまり気にならない者でして、

だって、映画ってもともとがほら話じゃないですか、音楽聞くみたいに楽しむべきではないでしょうか?誰も音楽に話の辻褄とかリアリティとかを厳密見求めたりはしないでしょう?

 そういう点でもフェリーニの『ローマ』は面白い作品でした。

まあ、そんでも、ストーリーらしいストーリーないですから、「途中で見るのやめても別にかまわないか」となってしまい、

寺院の中でのファッションショーが少々冗漫に感じられた時点で、観劇中断。

でも、まあ、そのうちまた見ることあるでしょう。

 

 

カトリックって、その教義自体がけったいなSFで、それゆえカトリックの国の映画ってぶっ飛んでるものが多いのではないか?という目星をつけて、次に見たのが、

パゾリーニ『テオレマ』


Bruno Nicolai 映画「テオレマ」 L'ultima corrida - YouTube

男の股間の接写、それに続く人の目線を示すカット。

「あっ、この監督ホモだったなぁ」

あらすじ的には、大島渚の『御法度』と似てます。

 

それ以外は、どうなのかというと、

「この映画、ほんとに歴史に残るの?」

というか

「残ってるの?」

 

活版印刷された聖書を手に、なんでも理解できるように噛み砕いていったのが北欧プロテスタント文化だとすると、

説明できないものを有難がって後生大事にした南欧カトリック文化って、

明らかに言霊の世界に生きてるような気がしました。

意味わかんないからいいんです!そういうことですよね。

たぶん、大したこと言っていない。

 

訳のわからなさをイマジネーションの暴走で解消しようとするフェリーニは楽しいんですが、『テオレマ』、こういうのは苦手。

 

カトリックの国の映画ということで、ポーランド

『尼僧ヨハンナ』


Mother Joan of the Angels - trailer 60s.mp4 - YouTu

youtubeから失敬した動画に、ネットで探した英語字幕をかぶせてみたのですが、字幕のタイミングが微妙にずれていて見づらかったです。

しかし、まあ、画面としい、ストーリーといいシンプル極まりなく、

見ていて心安らぐ。

 

宗教って一種のSFみたいなもの、という気がするのですが、

この映画にもある通り、肉体をいじめて精神の純粋さを到達しようという修行がありますから、

体を鞭でぴしぴし打ったり、飯を極限まで減らしたり、荒野さまよったりで、結果は脳内麻薬ドバドバの状態になるのですが、

そういう精神状況下に、性欲の問題が頭をもたげると、

純粋に肉体の悪魔的状態になったりするものらしいです。

 

まあ、共産主義国の映画ですから、わりに理詰めな話でした。

それにしても、主役の女の人、難癖つけようのない整った美顔でした

 

 

そして次にもカトリックの国のイタリア映画で、フェリーニの『そして船は行く』

登場人物たちが乗り込む船の名が「グロリア号」なのは奇遇。


Claude Debussy - Clair de Lune [HD] - YouTube

ドビッシーの曲が心地よい眠りに誘う…

映画のBGMに使っていい曲ではないわな。

 

 

気を取り直して、もう一つホドロフスキーの映画。

『ホリー・マウンテン』


The Holy Mountain theatrical trailer - YouTube

昨今デフレが日本経済をむしばむなどといわれて久しいのですが、

 

自分の家に100インチのスクリーン設置して、ふた昔前の場末の映画館並みの機能が自宅に備わり、そこで見るソフトは、ユーチューブとかFC2で賄えるとなると、

娯楽に金使う必要なくなりました。

 

1500円の映画を見るために、交通費払って出かけていく。ついでに外食したり買い物したりして、すぐに3000円とか使っていたんですが、

いま、プロジェクターの電気代が映画一本当たり5円とかですから、ま~金使いませんわ。

こういうのをサイレントテロとか言うのかもしれませんけれど、自前の映画館を自宅に設置するって、何十年も映画好きの夢だったんですが、

今や、それ、5万円もあれば簡単に誰でも作れちゃいます。

まあ、難しいのは、100インチのスクリーン設置する空き部屋持っているかどうかという点なんですけど。

 

鬼才ホドロフスキーの映画見ながら、そんなこと考えていました。

パゾリーニの映画と比べると、はるかに面白いのですが、そんでもトンデモ西部劇の『エル・トポ』ほどには面白いと感じられませんでした。

なんでなんでしょう?

キリスト教に話の重心おきすぎると、ありきたりな展開に堕ちてしまうのでしょうか?

 

 

どうも自分は変な映画を続けて見すぎたような気がしたものですから、一般的な映画を見て自己リハビリしてみたくなりました。

 

ミザリー

色気のない寒々とした千一夜物語といったとこでしょうか。

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訳分からん映画を延々と見ていたせいで、

訳分かるようにとられている映画が新鮮でした。

 

ところで、この映画全然怖くないでしょ?

怖くないという点が、賛否両論につながるのだろうと思いますが、

怖い映画見てギャーギャー言いたいと思ってた人にとっては失望だったのかもしれません。

まあ、ただしかし、基本的には、観客をキャシーベイツに感情移入させるように物語できてます。

ま~、すかした作家の足の骨折れようがどうでもいいですわ。

 

お気に入りの作家を自宅に軟禁し、自分の思うが儘のストーリーで小説を書かせる、

それって、人類の夢ですわ。

自宅にマイクロ映画館作るよりも数ランク上の夢です。

しかし、キャシーベイツ、何歳の時から太ったんだろうね。

これだけ太ってると、目立ちすぎてチョイ役できないから、大変だったと思う。 

 

 

続いて分かりやすい映画、

『クジョー』

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 『E.T.』のお母さん役が、不倫するお母さんの役で出ているのが売りの映画。

それ以外はというと、

よくもまあ、ここまでシンプルなプロットで映画にしたな、というか、

これ映像だから間が持ちますけれども、小説だとどうやってページ埋めていたのだろうとものすごく気になる。

スティーブン・キングは小説書くときに、メモを取らずにいきなりタイプライターたたき始める天才で、

それゆえ多作であり、それゆえに普通の作家だったら絶対ありえないようなシンプルなアイデアで作品一つ押し通してしまう。

まあ、それ言ったら『ミザリー』も、何書いてページ埋めたんだろう?

ほんと、話自体はめちゃくちゃにシンプルです。

 

なんか小難しい映画に頭が戻ることができず、

次に見たのは、『グランドブダペシュトホテル』

 

 主人公のコンシェルジェ、

高級ホテルのコンシェルジェですからキビキビと礼儀正しいんですが、軽妙洒脱に人の道を外れているという人物造形。

なんか、『シンドラーのリスト』のリーアム・ニーソンみたいな役だと思ってみてたんですが、

よくよく見ると『シンドラーのリスト』の悪役のレイフ・ファインズでした。

私が今まで見てきた映画の中では、彼は大抵屈折した役を演じていたのですが、

ここではすがすがしくアホ役を演じています。

そんで悪役は『ピアノ・プレイヤー』で逃げ隠れする役を演じたエイドリアン・ブロディ

配役だけで、見る人を「へ~っ」と唸らせるんですが、それ以外にもビルマーレーとかジェフゴールドブラムとかウィリアムデフォーとか、主役級の人がワラワラと配役されていて唸りました。