- 作者: 塩田明彦
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2014/01/22
- メディア: 単行本
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半日かけて夢中で読み終えました。
このブログの始まりは、谷村美月出演作品全批評みたいなことから始まっていますが、
書き始めるきっかけは『お兄ちゃんのハナビ』を見たこと、その翌日にツタヤで借りれるだけ谷村美月の作品借りてきて見たんですが、その一本目が『カナリア』(塩田明彦作品)です。
この映画で、東京へ向かうJR東海道線が←方向に進んでいることを見つけたときの、自分の頭の中で何かがはじけた感じ、というのは、自分の人生ふりかえってみても、なかなかないものでした。
そのはじけた思いの続きが、このブログの延々と描き続けられた文章の数々なのですが、
主人公が、自分の居場所の京都の山の中と行先の東京までを指でなぞるシーン。
普通 日本地図は 北を上にしますから、 東海道を上るときには、画面上左から右 → となります。
(尚、主人公の出発点が京都北部の山の中というのは、塩田明彦の出身地が舞鶴であることからのようです)
しかし、二人が乗る電車は、← 方向に進んでいます。
慣性の法則にかんがみると 谷村美月の頭の倒し具合から ← 方向に電車が進んでいるのが分かるでしょう?
「そんなの大した意味なんかない」と思われるかもしれませんけれども、
実はたいしたことあるんですね。
北を上にした日本地図の方向感覚通りに
東京から関西へ向かう映画だったら ← 方向に進むのか?
関西から東京へ向かう映画だったら → 方向に進むのか?
と疑問を持たれたら、いろいろ映画を調べてみてください。意外な発見があなたを待っているはずですし、
ご自分で調べる時間と気力を節約したいのでしたら、このブログ見てみてください、といったとこです。
ちなみに 『カナリア』のBGMは大友良英によるものであり、上に張り付けたyoutubeの曲など、『あまちゃん』の海を感じさせる音楽とよく似ています。
また、
(中二のための)映画の見方 というブログのタイトルですけれども、それは私がいやしがたい中二病の患者であるらしいこと、それから 『カナリア』の主人公二人がこの映画に出演したとき(もしかして公開時だったかもしれない)が中二だったこと。そして、中二の時にこのこと気づいていりゃ、俺の人生全然違っていた、という後悔に基づいております。
『映画術』読んでおりますと、どうも 塩田明彦、本当に梶芽衣子のファンだったようです。
わたし、以前『カナリア』をよく理解したくて、ネット上で塩田明彦のインタビューなどをあさったことがあるのですが、
脚本書きながらずっと『女囚さそり』見てたとか、
谷村美月との対談で「きみ、梶芽衣子さんに似てるね。っていうか梶芽衣子さんって知ってる? いや、別にそれが理由でオーディションで選んだわけじゃないんだけどね」みたいな発言もされてました。
いや、梶芽衣子に似てるという事で主役に抜擢したんだろう、としか思えないのですが、
ちなみに
谷村美月
鼻の筋の形が似てるんでしょうか。あと、怒った時のテンションの高さ。
でも、この後、美人女優の方向に成長しなかったんですよね、残念ながら。
たぶんこの映画に出てた時が一番美人です。
柴崎コウ
塩田作品では『黄泉がえり』『どろろ』
明らかに梶芽衣子に似ている理由で抜擢されているのでしょう。似てます。
こういうの見てるだけで、映画監督って楽しい仕事なんだろうな、40まで風呂なしアパートに住んでてもワリが合うよな、と思えてしまいます。