「コドモのコドモ」どうしたところで、好きな映画ではないので、
かつて一度みただけで、あまり印象に残りもしなかったのですが、
今日になって見直してみると、
谷村美月の登場時間けっこう長いのですな。
3分間オアシスって感じではないです。
他の作品と違って、キャラを立てることをほとんどやっていません、
或る意味空気、というよりかは、主人公と物語りの背景を演じるという、
実はかなり地味な仕事をしています。
主人公の姉を演じる、微妙な距離感を取り合っている家族の一人を演じる、それ以外の演技目的ないですから、この映画の谷村美月の演技ものすごくすっきりしていて、みていて気楽です。その代わりあんまり印象に残りません。
「おにいちゃんのハナビ」の回で自分は書いていますが、家族を演じる人たちが家族に見えるのは本来当たり前であるべきことなのですが、
「コドモのコドモ」の場合は、状況を考えると、こういう家族ってのもありかなぁと思われます。
そして、「おにいちゃんのハナビ」とおんなじ宮崎美子が彼女の母親役ですが、あちらの作品と比べると、多少なりとも粗野な母親像なのですが、宮崎美子と谷村美月は、この作品でも母子にみえるんですわね。
逆に言うと、谷村美月は、年取ると、宮崎美子みたいになるのかもしれません。
では主人公と谷村美月は姉妹に見えるのかというと、
設定上の距離感を反映した程度には似ている、その程度には姉妹に見えるということでしょうか。
まあ、何はともあれ、主人公との距離感を演じるだけ、物語の背景を演じるだけ という点では、彼女の出演作の中では、かなり異色なものと自分は考えます。