映画論

ほとんどストーリーの無い映像 戦艦ポチョムキン

映画史上の傑作といわれる『戦艦ポチョムキン』ですが、 公開されたのが1925年。以下で使用する −−>、<−−等の記号、その他用語は、自分が勝手に考案したものですから、意味分らないという場合は、こちらをまずどうぞ……「映画の進行方向」1927年公開のフラ…

3 画面の上座・下座

映画の進行方向を向いている人物、というのは、大概は物語の目的を実行することになる人物である。 普通、そのような人物は主役と呼ばれる。 観客が映画を見るということは、その物語の進行を見つめているわけであり、自然と主人公目線に感情移入して画面の…

5 ネガティブポジションの主人公

以下の内容を読まれるのでしたら、こちら(映画の抱えるお約束事)とこちら(映画の抱えるお約束事2 日本ガラパゴス映画)をどうぞ。当ブログの理論についてまとめてあります。 映画の画面は、動く方向が恣意的に決められています。目的地へ向かう移動は外国…

第三の男 画面を傾けること・その1

階級社会というのは、基本的に大衆が馬鹿にされるのが普通です。 中国に行くと低学歴者はどこに行ってもまともに扱ってもらえませんし、インドに行くと肌の色が違うと人間扱いもされません。イギリスはと申しますと、大衆のレベルはこの程度と見切ったような…

色彩1 神様のパズル

人の心理に無意識的に働きかけ、心理操作を行う道具としては、色彩も相当強力であると思われますし、実際その方面の心理学的なリポートは相当な部分公にされております。 こちらは、映像の編集テクニックと違って 知ろうと思えば誰でも知る事の出来るレベル…

予感と現実感 「おにいちゃんとハナビ」

以下の内容を読まれるのでしたら、こちら(映画の抱えるお約束事)とこちら(映画の抱えるお約束事2 日本ガラパゴス映画)をどうぞ。当ブログの理論についてまとめてあります。 映画にはお約束化された表現が多々ありまして、 なぜそんな事が映画に於いて必…

逆境・異郷 「ドラキュラ」「第三の男」

以下の内容を読まれるのでしたら、こちら(映画の抱えるお約束事)とこちら(映画の抱えるお約束事2 日本ガラパゴス映画)をどうぞ。当ブログの理論についてまとめてあります。 天才の描写方としては、かなりありきたりだし、物理の話も一般教養レベルの話で…

映像の意識操作はサブリミナル的に行われる   

人間は往々にして見ているはずの物を見ていない。聞こえているはずのものを聞いていない。 見ているはずのものを見ていないというのは、それは人間の目の構造による。人間の目は焦点をあわせることで立体感を感じるのだが、その焦点から離れた部分は、意識の…

無意識レベルでの共感

映画は総合芸術であるといわれることが多いが、総合芸術とは一体何なのであろうか?おそらく映画を総合芸術だなどといっている人物は映画について分ってはいない。演技、画面、音楽、脚本、ここのパーツを取り出してみれば、それらはことごとく二流である。 …

「パンドラ」

以下の内容を読まれるのでしたら、こちら(映画の抱えるお約束事)とこちら(映画の抱えるお約束事2 日本ガラパゴス映画)をどうぞ。当ブログの理論についてまとめてあります。 映画の発達は、戦争の為の光学機器の発達に後押しされており、 戦意高揚を狙っ…

サブリミナルコミュニケーション

ヒトがヒトとコミュニケーションをとろうとするとき、 普通は言語を介してメッセージを伝えるのが一番手っ取り早い。 意思が明確に伝わるし、デジタルデータ化するのが容易ですから、こんなPC上で情報をやり取りすることも可能になります。 しかし、ヒトのコ…